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おもてなしコンサート しんちゃんの反応で書いた、しんちゃんのOTの本間先生に会う。
会う前にしんちゃんから、TVで特集されていた本間先生の映像をDVDで渡された。
しんちゃんはもうすでに誤飲防止の手術を受け、物を食べるために声を失っているが、このテレビ特集でててくる本間先生の仕事は、今、声を失おうとしている人たちの声を、声が出なくなった時の為に保存して声でコミュニケーションをとる準備をする仕事だ。パート1で今や直接聞くことのできない本人の歌が流れ、感動した。
私は車いすになっても、しばらく車いすの訓練はしなかった。クラッチで生活できるようになるのではないかという気持ちがあり、クラッチでリハビリしては腱鞘炎になっていたものだ。でもALSではそうやって自分の将来を受け入れることができないでいるうちに進行し、気が付いたら歌も歌えず、声も出なくなっている可能性がある。
特集に出てきた女性は、ALSの未来を受け入れ、介護されるときのことを考えて必要な言葉を録音する。子供たちと声でコミュニケーションをとりたいという願いが切なく、その笑顔がまぶしくて美しい。
この仕事をしている先生が今度はしんちゃんのほとんど動かない手を使って、楽器を演奏させることが可能だというのだ。
本間先生に会えたのは、しんちゃんのステイの1週間のうち、夜があいている火曜日だった。もちろんドンも一緒に行った。
何か音の出る楽器を持ってくるようにとのことだった。
道に迷いながらなんとかたどりつくと、しんちゃんママが迎えてくれ、先生は部屋で待っていてくれた。
「こんにちは。早速ですが。」
先生はテレビで見た通りの熱い男で、寸暇を惜しんで、しんちゃんが触るだけで音が出るという自作ソフトの説明を始めた。
途中、マックのタブレットを見せ、「実はこんな簡単な方法もあります。」と言って画面の太鼓を指でタッチした。安っぽい太鼓の音だった。
「こんな音でいいのかということですよね。」
あっという間に、録音室に移動し、持ってきた音の録音を自ら何度も取り直して行った。OTの域を超えた仕事だ。
「しんちゃんが舞台に立つというだけで、ぐっときますよ。」
本間先生はしんちゃんにずっとかかわってきていて、しんちゃんのベッドに設置された触るだけのコールなども本間先生の作だ。しんちゃんママの話通り、先生は本気なのだ。
部屋に戻って、今度は録音した音を使って実験しようとするが、途中でパソコンの調子が悪くうまくいかない。「あれ、すみません。あれ?こんなはずではないのになあ。」と言いながら、それでも全くくじけることはなく、パソコンを2台替えた末、最後はほっとした満面の笑顔だった。
安心したついでに、他にも開発中の視線を使ってできることの実験をしてくれた。目をくりくりさせる様子など、さっきのあわて方を含めて、ちょっと笑けてくるのを我慢するのに必死だった。隣でしんちゃんママもこらえている雰囲気が伝わってくるからなおさらだった。
最後は患者さんの為に、自分で楽譜を作り、パンチで穴をかけたオルゴールの楽譜を出してきて、聞かせてくれるのだった。
先生は、「これで、すこし希望を持ってもらえたなら、これからやっていきましょう。」
先生の作業を見ていて、本当にこのパソコン作業、できるかしら、という心配はあった。
帰りにドンとたずねたしんちゃんの病室。朝から待っていたというしんちゃんは消灯まで、四季のビデオを見ていたらしく、枕元には四季の映像が映っているノートパソコンが置いてある。
「しんたろう! 先生と直ちゃんがきてくれたよ。」
ニコニコ満面の笑みで迎えてくれる。緑がかった蛍光灯の明かりの中、カーテンに仕切られたこの狭い病室で、ずっと打・GAKUDAN四季の演奏を聴いているのだろうか。この一週間のステイの間、何度演奏を見ながら、あのわずかに動く指先を動かしているんだろう。
本間先生は失敗をものともしない行動の人だと見た。私もそれにあやかって、希望を持って行動したいと思う。
会う前にしんちゃんから、TVで特集されていた本間先生の映像をDVDで渡された。
しんちゃんはもうすでに誤飲防止の手術を受け、物を食べるために声を失っているが、このテレビ特集でててくる本間先生の仕事は、今、声を失おうとしている人たちの声を、声が出なくなった時の為に保存して声でコミュニケーションをとる準備をする仕事だ。パート1で今や直接聞くことのできない本人の歌が流れ、感動した。
私は車いすになっても、しばらく車いすの訓練はしなかった。クラッチで生活できるようになるのではないかという気持ちがあり、クラッチでリハビリしては腱鞘炎になっていたものだ。でもALSではそうやって自分の将来を受け入れることができないでいるうちに進行し、気が付いたら歌も歌えず、声も出なくなっている可能性がある。
特集に出てきた女性は、ALSの未来を受け入れ、介護されるときのことを考えて必要な言葉を録音する。子供たちと声でコミュニケーションをとりたいという願いが切なく、その笑顔がまぶしくて美しい。
この仕事をしている先生が今度はしんちゃんのほとんど動かない手を使って、楽器を演奏させることが可能だというのだ。
本間先生に会えたのは、しんちゃんのステイの1週間のうち、夜があいている火曜日だった。もちろんドンも一緒に行った。
何か音の出る楽器を持ってくるようにとのことだった。
道に迷いながらなんとかたどりつくと、しんちゃんママが迎えてくれ、先生は部屋で待っていてくれた。
「こんにちは。早速ですが。」
先生はテレビで見た通りの熱い男で、寸暇を惜しんで、しんちゃんが触るだけで音が出るという自作ソフトの説明を始めた。
途中、マックのタブレットを見せ、「実はこんな簡単な方法もあります。」と言って画面の太鼓を指でタッチした。安っぽい太鼓の音だった。
「こんな音でいいのかということですよね。」
あっという間に、録音室に移動し、持ってきた音の録音を自ら何度も取り直して行った。OTの域を超えた仕事だ。
「しんちゃんが舞台に立つというだけで、ぐっときますよ。」
本間先生はしんちゃんにずっとかかわってきていて、しんちゃんのベッドに設置された触るだけのコールなども本間先生の作だ。しんちゃんママの話通り、先生は本気なのだ。
部屋に戻って、今度は録音した音を使って実験しようとするが、途中でパソコンの調子が悪くうまくいかない。「あれ、すみません。あれ?こんなはずではないのになあ。」と言いながら、それでも全くくじけることはなく、パソコンを2台替えた末、最後はほっとした満面の笑顔だった。
安心したついでに、他にも開発中の視線を使ってできることの実験をしてくれた。目をくりくりさせる様子など、さっきのあわて方を含めて、ちょっと笑けてくるのを我慢するのに必死だった。隣でしんちゃんママもこらえている雰囲気が伝わってくるからなおさらだった。
最後は患者さんの為に、自分で楽譜を作り、パンチで穴をかけたオルゴールの楽譜を出してきて、聞かせてくれるのだった。
先生は、「これで、すこし希望を持ってもらえたなら、これからやっていきましょう。」
先生の作業を見ていて、本当にこのパソコン作業、できるかしら、という心配はあった。
帰りにドンとたずねたしんちゃんの病室。朝から待っていたというしんちゃんは消灯まで、四季のビデオを見ていたらしく、枕元には四季の映像が映っているノートパソコンが置いてある。
「しんたろう! 先生と直ちゃんがきてくれたよ。」
ニコニコ満面の笑みで迎えてくれる。緑がかった蛍光灯の明かりの中、カーテンに仕切られたこの狭い病室で、ずっと打・GAKUDAN四季の演奏を聴いているのだろうか。この一週間のステイの間、何度演奏を見ながら、あのわずかに動く指先を動かしているんだろう。
本間先生は失敗をものともしない行動の人だと見た。私もそれにあやかって、希望を持って行動したいと思う。
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